スコット結線トランスの1次側力率について

        シミュレーション回路図                       各部の波形
tsv_c4 tsv_g4

<結論>
   シミュレーション結果から明らかなように、力率=1である。
   負荷も2相の電流バランスがとれていると、入力側の電流のバランスもとれる。

スコット結線トランスの直列接続について

スコットトランスは2つの独立した負荷が平衡している場合、1次側の三相電流も平衡するトランス結線方式である。
但し、2次側の負荷条件により、1次側の電流バランスが崩れ、本来の定格電力を得られない事も知られている。
そこで、2次側を直列にし、単相で2次巻線の1.4倍の電圧で用いた場合の1次電流を確認し、2次側に流せる電流を確認する。(今回は、抵抗負荷:負荷力率1でシミュレーションした結果を確認する。)

<シミュレーション結果>
(1)2次側を2相独立、バランスされた負荷状態の場合
        シミュレーション回路図                                各部の波形
tsv_c1 tsv_g1

V1=115V,   VP1=100V×2回路
I1=I2=I3=58A,  IsL=100A×2回路(20kVA)

(2)2次側を直列接続した場合
   上記(1)項と比較するため、2次電流が100Aとなる抵抗を取付ける。(2次巻線の定格電流)
        シミュレーション回路図                                各部の波形
tsv_c2 tsv_g2

V1=115V,   VP1=141V
I1=58A,    IsL=100A
I2=20A
I3=78A(78/58=1.34倍)

<結論>
    スコットトランスを直列接続し、2次側の電流を定格電流(100A)流した場合、
    (1)1次側電流は不平衡となり、1相(I3)は本来の電流の1.34倍流れる。
    (2)この状態では、1次巻線の定格電流を超えてしまい使用出来ない。
    (3)2次側負荷電流を1/1.34=0.74倍に低減しないと、トランスは過熱焼損に至る。
    (4)この時取り出せる電力は、141V×74A≒10kVAと本来の1/2の容量となる。

逆V結線トランスの1次側力率について

        シミュレーション回路図                    電圧ベクトル
tsv_c5 tsv_v1

 

 

 

 

        各部の電圧電流波形
tsv_g5

tsv_v2

<結論>
   (1)各相ごとの力率  (電圧と電流の位相からcosφを求める)
      U相 :進み60° pf=0.5
      V相 :  0°  pf= 1
      W相 :遅れ60° pf=0.5
   (2)三相一括で考えると
      pf = 有効電力/皮相電力
        =(Vu*In*0.5+Vv*2*In+Vw*In*0.5)/(Vu*In+Vv*2*In+Vw*In)
        = 3*Vu*In/4*Vu*In
        = 0.75

逆V結線トランスのV相電流について

逆V結線トランスのシミュレーションにより、V相に2倍の電流が流れることを確認する。
        シミュレーション回路図
tsv_c3 <条件>
   一次側電源仕様:三相3線200V
   二次側電源仕様:単相2線100V、電流値100A

<結果>
   I1=I3=28.9A,I2=57.7Aとなっており、
   2倍の電流が流れていることが解る。

             各部の波形
tsv_g3

 

Item Value
I1 28.8655A
I2 57.731A
I3 28.8655A
V1 115.485V
VP1 99.9931V